先日の、山中湖のドッグショーでは、通常のドッグショーだけでなく
アトラクションショーとして、ベテランクラスのマッチショーや
ブリーダーズチームコンペティションという、グループで競うマッチショーなど
盛りだくさんでした。
暑かったから、犬たちみんな、クールダウンベストで、ひんやりしてますけど
猛烈、暑い中、熱い勝負が繰り広げられました。
ブリーダーズチームは、同じブリーダーが作出した、同じ血統構成の犬
親子とか、兄弟とか、同胎犬とか、4代祖の犬たちとか、とにかく
同じブリーダーがつくる、同じ血統構成の犬たちが、どれくらい一貫性をもって
より、Simirarity (共通性)をもってるか、要するに
どれだけ、似てるかということを競い、そのブリーダーが、一貫性をもって繁殖をし
一貫性をもって犬を残し、一貫性をもってブリーディングプランを組み立てているかを
評価する競技で、とりわけ、イギリス、ヨーロッパのドッグショーではよく行われています。
同じブリーダーが作った犬でも、タイプやスタイルがバラバラだったら
「いったいこのブリーダーは、何を目指して繁殖しているんだろう?」となるだろうし
ブリーダーがつくる犬というのは、そのブリーダーの思想、ポリシー、犬種観、すべてを
体現するものだから、その犬たちを一目見ただけで、この犬はまさに、あのブリーダーが
作った犬に違いない!と思われるくらいになったら、そのブリーダーの長年の努力が
むくわれるものだろうなと、思います。
我が家は、Taishiと、その娘たち、ペタル、レインボウ、ブラッサムの4頭で登場。
どうですか?
サイズ、歩様、姿かたち、似ていますか???
はい。
正面から見るとこんな感じ。
激似!!!!!
体全体をバネのようにして動く、推進力のある歩様。 小さな耳、平らな頭蓋、
短く太いマズル濃い目ぶちの意思のある目、これらは、自分がこだわって繁殖してきた点で
こうして4頭並ぶと、それはそれは、似ているのです。
この犬を見たら、おそらく日本だけでなく世界中の人たちが
ああ、これはmonamourの犬だろうって、ピンとくるだろうなっておもいます。
よく、「ブリーディングポリシー」を聞かれると
健全で健康な犬を・・・云々
ヘルスチェックを・・・云々
遺伝病の検査を・・・云々
というふうにこたえる人がいますが、それらは、車でたとえるならば
安全性のチェック、エアバッグ装備とか、ブレーキのチェックだとか
なんていうか、車である限りの前提条件みたいなもので
それが、繁殖の目的とか、ブリーディングポリシーになるものではないと思うんです。
繫殖のポリシーとして、自分は、どのようなジャックラッセルテリアがつくりたいとか
自分は、どのようなワイアーフォックステリアがつくりたいとか、ボーダーテリアがつくりたいとか
頭部はどのような頭部で、体はどのような構成で、毛質は、性質は、サイズはと
自分の追い求める姿、理想像、あるべき姿を、どこまでも考え抜いて
その理想に求める犬をつくるために、するべき組み合わせを1年先、3年先、5年先、10年先まで
イメージして、ブリーディングプランを練っていく。
でもって、さっきも言った、安全性基準をクリアするというのは前提条件だから
いくつか考えたブリーディングプランのなかから、その安全性の基準をクリアする道を選び
そうでないものは、取捨選択していく。
それが、ブリーディングだというふうに、思っています。
自分は、他者と上手に遊べる、気質の良いジャックラッセルテリアを育てたいと思うので
そうでない性質の犬は、すべての繁殖ラインから省いていくし
マズルが先細り、長いものは好ましくないというふうに犬種標準解説に書いてあるので
短いマズル、適度なストップ、そして、ワーキングドッグなので、しっかりとした下顎など
こだわって繁殖をして、自分に必要だと合致するものを残していくと・・・
↓
こういうふうに、同じような頭部にまとまってくる。
ジャックラッセルテリアは、ただの、かわいい愛玩犬種ではなく
そもそもは、ワーキング・テリアだという風に思っているので
効率的、機能的に動ける骨格構成をというふうに考えているので
↓
みんなこういうふうに、同じ歩様で歩くような構成になってくる。
繫殖は、牝犬にヒートが来たから、あ、この犬と交配しよう。
交配したら、子犬の飼い主さん募集します〜って募集して、大なり小なりの利益を得たり
どっちも獣医さんが健康だって言ってるから大丈夫よねと過信したりするというものではないんです。
そういう繁殖をしている人も、日本では、「ブリーダーさん」って呼ばれるけど実際は
生ませるだけだったら、ブリーダーさんではないって、思うんです。
ブリーディングラインは、そのブリーダーが描いた青写真のとおりにしか、ならない。
青写真がない繁殖は、単に、バラバラで、一貫性のない増殖になってしまう。
だから、ブリーダーにとっての青写真(ブリーディング・プラン)というのは
とっても、大切。
で。。。
優勝は惜しくも逃しましたが、34組のブリーダーズチームのなかで3位に入賞しました♪
やったね!!!
。。。
わたしにとってのジャックラッセルテリアは
白く、ちいさく、陽気で、タフで、忠誠心あつく、情緒豊かで
まるで、人間のこどもみたいな存在だというふうに、思っています。
骨格構成、毛質、性質、歩様、サイズなどについて細かく語れば
明日の朝まで語れちゃうと思いますが...
先日、アメリカのドッグショーで自分がレインボウをBred By Classでハンドリングしていたら
道行く人が立ち止まって、Oh my god, she's like a sunshine!
というふうに、ものすごく感動してくれたんです。
いきいきとして、しあわせとやる気に満ちて、活力あふれ、かといってアグレッシブだったり
攻撃的でない、相棒となれる知を備えた、ちいさな白いテリア。
そんな犬たちを、ブリーディングしていきたいなあと、思っています。
*当ケネルでは、立ち耳、巻尾、オーバーサイズ、攻撃性、シャイ、問題行動等のある犬は
繫殖のラインから外しています。
ジャックラッセルテリアも、ボーダーテリアも、ワイアーフォックステリアも
生後3か月を過ぎるまでは、社会性を身に着けることを最重要と考えて
こちらで育てて、生後3か月を過ぎてから、あたらしい飼い主さんに、お渡ししています。
ほんとうに良い子を迎えたいと、考えている方、ご連絡ください。
なお、共働き、お留守番のある家庭の方に関しては
後6か月を過ぎた、ハウス・ブロークントレーニングを済ませた子をおすすめしています。
日本では、子犬は小さくないとなつかないという、意味不明な迷信みたいなものがありますが
それは、ペットショップが、ちいさなうちに子犬を売りたいために社会に刷り込んだ
セールス・トークのひとつだと思ったほうがいいです。
生後3か月を過ぎても、6か月を過ぎても、1歳からでも、成犬になってからでも
愛情をもってむきあえば、犬はかならず、飼い主に寄り添い信頼し合える存在になります。
なつかないなんて、ウソ。
自分のライフスタイル、生活環境、住宅環境、そういったものをよく見直して
自分の生活には、どんなサイズの、どんな気質の、どんな環境で生まれ育ったどんな子を
迎えるべきなのかを、考えてみてください。
犬を迎えるときに考えなくてはならないことは、犬について、というよりも
自分自身について・・・だとおもいます。
わたしってどんな人で、どんな暮らしで、どんな生活を送ってくるんだろう。
そんなわたしが、犬を迎えるとしたならば・・・って、考えると
犬を飼ってから「こんなハズではなかった」みたいなことは、防げるんじゃないかなあとおもいます。
ということで、また明日!
<パピーのお問い合わせ/トリミング/ハンドリング/その他お問い合わせ>
* ジャックラッセルテリア パピーオーナーさん募集中です。
*ワイアーフォックステリアはブリーディングしたばかりなので受胎確認までお待ちください。
*ボーダーテリアは待っている方が多く、予約優先とさせていただきます。
clumberup@gmail.com
053-545-0537
子犬をお譲りする際には、お手入れ、育て方など、犬種やその子その子にあった
接し方など、きちんとアドバイスさせていただきます。
犬の幸せを飼い主さんとともに考えるのは、ブリーダーの役目です。
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